旅の氷点

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20年来の付き合いのあるヒトと飲む。
が、差し飲みはレア。久しぶり過ぎて目眩がしそうだが寝不足のわたしは夢心地。


ひょんな流れで、
わたしが送っていたお手紙の数々を持ってきて見せてくれた。




いただいた手紙は覚えているのに、
自分が送った手紙や言動というものは全く覚えていなく、
10数年前のこずえにただひたすら驚くばかり。

自分で撮った真っ蒼な海中の写真に“海の青だよ”からタメ口で綴り始める19歳の私から、
ヒトの心の中をぐいぐい見つめて語る22歳のわたし、
男女の恋愛の不思議を解こうとあがく20代のわたし。。。


その中に、藤原新也の本のコピーが入っていた。
『旅の氷点』という一編。
当時、休みの度にバックパックで旅してたわたしが、これはどこだろう、南インド?から送った手紙の中に入れたらしい。。

「長く旅していると、『氷点』のようなものがやってくる。
ものを食べても味がしない、新しい景色を見ても心は踊らず、ただただ時をなんとなくやり過ごす。
でも、その人間の氷点を溶かしてくれるものは必ずニンゲンだ。
 ニンゲンの体温だ。
 とにかくニンゲンと付き合っていくしかない」
(「全東洋街道」より。本は無くしたので↑うろ覚えの断片。)




当時は世界を感受することに必死にのたうちまわっていて、
そんな感性のお水の中でヒトとのrelationshipを取っていたのだと思い出した。
周りより子供っぽかったと思うけど、独特にモノを見つめてたと思う。


今は、大小の社会というflame workの中で、物事がどう成り立ってるのか、
自分達がどういう役割なのか、どう貢献できるのか、そのようなことに興味がシフトしてる
その興味の原動力が感情とかけ離れていくと、「氷点」は訪れる。



そんなことを考えながら、夏の終わりの夜の空気の中、
i-podでブラジル音楽なぞ聴きながら中央線を乗ってたりすると、
また色彩の渦の中に入っていくようで、




わたしはまた、どこに立っているのか、わからなくなる。
いい、おとななのに。
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by nina077 | 2014-09-13 23:40 | 私。 | Comments(0)
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